B型肝炎の給付金請求期限

 テレビなどで「B型肝炎感染被害者への給付金」ということを耳にした方が、いらっしゃるかもしれません。厚生労働省によれば、「この給付金は、7歳になるまでに、集団予防接種等(昭和23年7月1日から昭和63年1月27日までの間に限る)の際の注射器の連続使用により、B型肝炎ウイルスに感染した方と、その方から母子感染した方(これらの方々の相続人を含む)に対して、病態に応じ50万~3600万円等をお支払いするもの」と説明されています(同省ウェブサイト)。

 では、どうすればこの給付金を受け取ることができるのでしょうか。実は、国を相手(被告)にして、国家賠償請求訴訟を提起し、訴訟を通じて和解をしなければならないのです。しかも、その請求期限が、令和4年1月12日までとされていました。

 国を相手に訴訟提起する、請求期限まであと数か月、と聞いて諦めてしまっている方が、いらっしゃるかもしれません。しかし、令和3年1月からの第204回国会に「特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案」が提出されました。この法律案が成立すれば、請求期限が5年間延長されることになります。

 たしかに、訴訟提起をするためには、色々と証拠を揃えなければならず、ハードルは低くありません。しかし、今回の法改正が実現すれば((追記)令和3年6月11日成立しました)、時間的余裕ができますので、ぜひ諦めないようにしていただきたいと思います。